2011年2月21日月曜日

違法ダウンロード、経験者の今後の利用意向が上昇―オリコン調査

違法ダウンロード経験者の今後の利用意向が大学生でも伸びていることがオリコンの調査で判明しました。


今後、違法配信をダウンロードすると思いますか(全体/単一回答)


今後、違法配信をダウンロードすると思いますか(世代別)

◆違法ダウンロード、経験者の今後の利用意向が上昇―オリコン調査 2011/2/21

オリコンは2011年2月17日、改正著作権法の認知度や今後の違法ダウンロード意向などについてのアンケート調査結果を発表した。昨年1月1日の著作権法改正・施行時に同内容のアンケートを行っているが、今回1年経過を機に、再び調査を行ったもの。

発表によれば、法改正の認知は昨年の50.5%からほぼ変わらず、51.6%であった。世代別では、昨年最も高かった40代を抜き、専門・大学生が60.0%と最も高い認知率を示した。また法改正の認知経路では、インターネットの Web サイト、新聞記事の順で高い割合を示した。なお、昨年最も高かった TV 番組が約15%下がり、23.4%となった。

昨年1年間の違法ダウンロード経験についても、全体の80.8%が「経験なし」、経験者は19.2%と、昨年とほぼ変わらない結果となった。しかし、世代別で、中・高生が昨年の25.5%から34.0%と、約10%数値を上げた。

なお、今回は経験者に対してダウンロード機器についても調査しているが、PC が圧倒的で88.5%という結果となった。また、ダウンロード回数では、月に1曲以上と答えたユーザーが全体で50.5%と、昨年の44.5%から微増。

世代別では、月1曲以上ダウンロードしている割合が昨年最も高かった中高生は、前回の66.6%から10%程度下げ、57.3%となったが、その他の世代で専門・大学生(43.1→43.8%)、20代社会人(38.7→48.7%)、30代(31.2→57.9%)、40代(27.6→40.0%)と、全て上昇する結果になった。30代、40代については利用経験者(N 数)が減っている分を考慮するとしても、専門・大学生、20代社会人については、利用経験者(N数)も頻度もアップと、若年層の数値が上がっている。

今後の違法ダウンロード利用意向の調査では、昨年同様全体の約7割(68.3%)が「利用しない」と回答。「以前よりは減ると思う」という回答も合わせると、「今後も利用したい」と回答したユーザーは12.6%となった。

世代別では、中高生の約2割(21.0%)が今後も利用意向を示し、昨年同様最も高い数値にとなった。法律改正から丸1年が経った今回調査においてもまだ高い利用意向を示す中高生などの若年層への啓発活動が、引き続き今後の課題となる、と同社は見ている。

昨年1年間の違法ダウンロード経験のある/ないユーザー別の今後の利用意向については、利用経験者の意向が昨年同様高い結果となり、「以前よりは減ると思う」も合わせると約5割(47.9%)と、昨年の36.9%から11ポイントもアップ。違法ダウンロード経験のない人の利用意向と比べ、非常に高い割合を今年も示した。