2011年1月22日土曜日

就職内定率の数字はあてにならない?

大学生ホワイトカラー内定率悪化はFラン大学生数増えたから
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110116-00000007-pseven-pol

該当学生には酷な表現だがうなづける部分はあるのでご紹介。以下引用。

大学生の就職内定率が最悪の状況というニュースを受けて、
今後は非正規雇用でしか働けないという悲観論が広まりつつある。
だが、そこにはマスコミのミスリードがあると人事コンサルタントの海老原嗣生氏は指摘する。


大学生の中には「今は就職氷河期で正規雇用が減って、若者は契約や派遣などの非正規でしか
働けなくなっているのではないか」と訴える人がいる。これなどはマスコミのミスリードの最たるもので、騙されてはいけない。大学新卒の就職市場は昔も今もほとんど変わっていない。


実は氷河期どころか、この20年で大学新卒の正社員就職数は2割以上増えている。
その一方で何が起きているのかというと、大学の激増と大学進学率の上昇である。20年前の進学率は約2割ほどだったが、今は5割を超えた。


大学生数は1985年に185万人だったが、2009年には285万人と100万人も増えたのだ。


つまり、新卒採用のパイは微増しているが、それを奪い合う学生が激増したため内定率が下がり、
就職氷河期のように見えるだけ。女子の進学率の上昇や就職志望が増えたことも拍車をかけている。


しかし、現実には上位校の卒業生の内定率は90%以上で昔と変わっていない。一方で、EランクやFランク(偏差値35以下)に属する大学卒の内定率は4割以下の学校も多く、全体を押し下げている。2007年のような好景気でも、卒業生に占める就職者の割合は70%ほどで頭打ちしたのである。


酷な言い方かもしれないが、ほとんど無試験で入れる大学を出て、大企業でホワイトカラーの職に就くのは難しいということ。逆に中堅以上の大学であれば、昔に比べてもそれほど変わっていない。




上記の要因以外にも大企業の人気集中。
リクルートワークスの発表では
2011年3月大学卒業予定の求人倍率は1.28倍

内大企業は0.47倍 中小企業は4.41倍
とのこと。つまり大企業に集中しすぎの人気。


因みに大企業とは



1.資本金の額又は出資の総額が3億円を越え、かつ (and) 常時使用する従業員の数が300人を越える会社及び個人であつて、製造業、建設業、運輸業その他の業種(次号から第四号までに掲げる業種を除く)に属する事業を主たる事業として営むもの

2.資本金の額又は出資の総額が1億円を越え、かつ (and) 常時使用する従業員の数が100人を越える会社及び個人であつて、卸売業に属する事業を主たる事業として営むもの

3.資本金の額又は出資の総額が5000万円を越え、かつ (and) 常時使用する従業員の数が100人を越える会社及び個人であつて、サービス業に属する事業を主たる事業として営むもの

4.資本金の額又は出資の総額が5000万円を越え、かつ (and) 常時使用する従業員の数が50人を越える会社及び個人であつて、小売業に属する事業を主たる事業として営むもの

を満たす企業。



求人倍率=求人数/希望者数
民間企業就職希望者  総数 455,700
規模別希望者数をすべて足すと
大企業希望者+中小希望者=希望者総数
大企業と中小企業を両方受ける予定の奴はダブルカウントされてない
第一志望が大企業なら大企業希望者とカウントされて
仮に中小企業受ける予定があっても中小企業希望者にはカウントされない

といったバイアスがかなりかかった数字であるとはいえ、大企業に人気が集中しているのは間違えないようだ。

そういう意味で就職内定率はもう少し高くなってもよいのかもしれない。
氷河期氷河期と騒ぐ前に数字をもう少し見る必要があるといえそうだ。