2010年10月7日木曜日

新卒採用試験、大学4年夏ごろに=4カ月程度遅くする方針-商社各社

新卒採用試験、大学4年夏ごろに=4カ月程度遅くする方針-商社各社
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2010100600787

JFTC 社団法人日本貿易会
三菱商事や三井物産などで組織される日本貿易会


三菱商事や三井物産など商社各社で組織する日本貿易会は6日、3年生の10月に本格化する新卒大学生の採用活動を遅らせる方針を決めた。採用活動が早まり、学業を妨げていることを憂慮した。全体的に4カ月程度ずらす案が有力で、面接や試験を実施する採用選考は4年生の夏休みごろとなる見込みだ。
 現在の2年生が対象となる2013年度入社の採用から実施する。貿易会は年内に詳細を決め、日本経団連や他業界団体に働き掛ける。また、行政や大学の理解も求める。実現すると、2年生の就職活動の始まりは12年2月以降にずれ込む。
 ただ、商社だけが遅らせても他業界の試験を受ける大学生の負担は増すことになりかねず、採用活動の考えを定めた経団連の「倫理憲章」の見直しを含め、各方面で議論を呼びそうだ。
 大学の就職活動は雇用の悪化などを背景に早まり、現在は3年生の10月に始動。企業側は4年生の4月ごろに学生を選考して内々定を、10月に内定を出すケースが一般的だ。
 これに対し貿易会は、3年生から4年生にかけて実施されている海外の短期留学者が減るなど、学業が妨げられている状況を見過ごせないとしている。